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2014
03.25

相続相談(42)預金払戻と遅延損害金

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前回、預貯金については法定相続分に応じて、当然に相続人の間で分割されてしまい、遺産分割の対象とならないのが原則であることをお話しました。

 そこで、話がつかない場合には、金融機関に対して、法定相続分に応じて、払い戻しを請求することになります。支払いをしてくれない場合には、提訴も必要になるかもしれません。
 この場合、金融機関が提訴まで払い戻しに応じなかった場合には、遅延損害金まで請求できるでしょうか。
 前回お話をしたとおりに、預貯金は、原則としては当然分割ですが、相続人間の話し合いによって、遺産分割の対象に含めることは可能です。
 となると、金融機関が、話し合いで遺産分割の対象となる可能性があると判断して、払い戻しに応じないことも一応の理由はあります。
 そこで、通常は、遅延損害金までは請求できないと思われます。
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2014
03.25

相続相談(41)預金と遺産分割

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 預貯金は、遺産分割の対象となるでしょうか。
 普通に考えると、預貯金は、遺産の重要部分であることが多く、当然分割の対象となると考えると思います。

 しかしながら、法律の世界では、ちょっとある種奇妙な論理があって、預貯金は、可分債権であり、相続開始により「当然に分割」されて、各相続人に法定相続分に応じて、帰属するとされています。
 判例でも、以下のような判例があります。
 最高裁判所平成16年4月20日判決「相続人が数人ある場合において、その相続財産中に金銭その他の可分債権あるときは、その債権は法律上当然分割され各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解する。 」

 もっとも、現在の銀行実務においては、上記の判例を示したとしても、単純に法定相続分に応じた預金の払い戻しをすぐに認めてくれるものではありません。
 相続の紛争に巻き込まれないために慎重に対応しているのかもしれません。

 そのような場合には、やむを得ず金融機関を訴えるしかありません。訴え提起を予告して交渉するのも、ひとつの方法かもしれません。
 
 なお、遺産分割の調停の中では、特に当事者が異を唱え限り預金も遺産分割の範囲として協議をしています。そして、審判手続きにおいても、当事者が審判の対象として預貯金を含めることに合意するのであれば、審判という裁判所の決定の中で、預金についても分割することになります。
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2014
03.23

相続相談(40)公営住宅の相続

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前回、賃借権が相続されるというお話をしました。

ところが、判例は、賃借権の中でも公営住宅についての賃借権は相続されないとしています。

すなわち、公営住宅については、賃借人が死去したら、その住宅を退去しなければならないのです。

この点、判例(最高裁判決平成2年10月18日)は、公営住宅の場合には、収入基準等があり、また公平公正な運用の観点から当然には相続はされないとしています。

法律的には賃貸借は賃貸借なのですが、公営住宅という制度の趣旨からそのように判断されたものと思われます。

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2014
03.23

相続相談(39)賃借権の相続

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賃借権も相続の範囲に含まれるでしょうか。

所有権は当然に相続の範囲に含まれます。そのことについては疑問に思う方はいらっしゃらないと思います。

では、賃借権はどうでしょうか。
賃借権の場合には、相続人だけの関係ではなくて、オーナーの賃貸人もいるために、一瞬疑問に思うかもしれません。

しかしながら、賃借権は、現在ではひとの居住に直結する重要な権利であることもあり、当然に相続の対象となります。

すなわち、オーナーは、相続が起きたからと言って、賃借人の相続人に退去を求めることはできません。

そして、法律的には、相続人が不可分債権として、全員が相続人となりますので、誰が、その賃借権を相続するのかについて遺産分割をする必要があります。

ただ、全ての賃貸借が相続の対象となるかというとそんなことはありません。

公営住宅の場合などです。これは別項でご説明いたします。

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2014
03.23

相続相談(38)相続と電話加入権

Category: 相続相談
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電話加入権は相続の対象となるのでしょうか。

電話加入権は、定義すると、NTT東日本・西日本の加入電話回線を契約・ 架設する権利のことです。

電話加入権は、これまでは、財産的価値がそれなりにあったので、相続の対象ととなるとされてきましたが、現在では、財産的な価値がないために、実際上、遺産分割の対象として明示されていません。
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2014
03.23

相続相談(37)遺産の帰属と審判

Category: 相続相談
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遺産分割の前提として、ある遺産が、本当に遺産であるのかが争いになることがあります。

例えば、誰かが遺産について「遺産ではなく自分の所有物だ」と主張しているような場合です。

この点、判例では、可能とされています(最大決昭和41年3月2日)。

ところが、現実の実務はそのように運用されていません。実際には、遺産の範囲に争いがある場合には、遺産分割申立事件の取り下げを促され、訴訟での確定を求められます。

家庭裁判所は、権利の存否を最終的に確定するところではなく、権利の存否は、地方裁判所の訴訟によるべきだという考えからだと思われます。

家庭裁判所で、遺産かどうかを判断しても、これに不服な当事者が裁判をすることは可能なので、家裁での判断が、無駄になる可能性があるということです。

実際は、当事者双方が迅速な判断を求めていたとしても、やはり裁判所は慎重に訴訟手続での確定を求めることと思われます。

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2014
03.23

相続相談(36)遺産分割の審判時に財産がない

Category: 相続相談
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相続時に存在した財産が、遺産分割の調停時にはなくなっている場合があります。
相手が、勝手に預金を降ろして使ってしまったような場合です。

このような場合に、それまでは財産があったということで、あくまでも遺産分割を求めることができるでしょうか。

遺産分割を求めたい気持ちは、わかりますが、実際には、遺産分割は分割時に現存するものについてのみ行います。

判例でも、東京家裁昭和44年2月24日決定が、「相続開始当時存在した遺産たる物件であっても、遺産分割の審判時に現存しないものは、分割審判の対象とすることはできない」と明示しています。

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2014
03.09

相続相談(35)預金と遺産分割

Category: 未分類
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 預金については,判例実務と銀行実務に相違があり,若干,処理が複雑になります。

 判例では,預貯金は,相続開始と同時に当然に分割され,各相続人に法定相続分に応じて帰属するとされています。

 つまり、各相続人が遺産分割をしなくて,相続分に応じた権利(払戻し請求など)を取得することになります。
 そうすると、相続人から単独で自己の相続分についての払戻請求ができることになります。

 しかし、実際の銀行実務においては,判例とは違い,相続人全員の同意書や遺産分割協議書の提出がなければ相続人1人からの払戻請求には応じていません。

 結局,銀行からは,相続人全員が署名押印した遺産分割協議書か,銀行所定の払戻請求書に相続人全員の印鑑証明書を添えて払戻し請求するよう求められることになります。

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2014
03.09

相続相談(34)遺言書の開封

Category: 未分類
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遺言書を開封すると遺言書は無効になるのでしょうか。

民法では,封印のある遺言書は家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ開封することができないと定められています(民法1004条3項)。

もっとも,開封されてしまった遺言書が無効となるという規定はないので,開封をしても遺言書は有効です。
ただし,過料の制裁があるので注意しましょう。
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2014
03.09

相続相談(33)遺言書の隠匿 - 相模原 相続相談ネットワーク

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遺言書を隠匿したら,相続権を失うことになります(民法891条5項)

しかしながら,どんな場合でも相続権を失うのでしょうか。

この点,上記の民法891条5号の趣旨は,遺言に関し著しく不当な干渉行為をした相続人に対して相続人となる資格を失わせるという民事上の制裁を課すことにあります。

とすれば,遺言書の破棄又は隠匿行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、これを遺言に関する著しく不当な干渉行為ということはできません。

このような行為をした者に相続人となる資格を失わせるという厳しい制裁を課することは、同条5号の趣旨に沿わないことになります。

そこで,相続人が相続に関する被相続人の遺言書を破棄又は隠匿した場合において、相続人の右行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、右相続人は、民法891条5号所定の相続欠格者には当たらないものと解されています(最高裁平成9年1月28日判決)。
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